子の連れ去りは監護権の侵害と認めた審判例

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NPO法人「親子の絆を再生しよう」事務局です。

共同監護にあった当時3歳の娘さんを一方的に連れ出した夫の行為は「申立人(妻側)の監護権を著しく侵害する違法なものであり,幼児である未成年者にとって過酷であり,現状は未成年者の福祉に反している」として引き渡しを命じた審判です。

子の連れ去りは違法とする日弁連の考えを支持する内容です。
連れ去り親(夫)側は、抗告しましたが、東京高裁(平成29年 2月21日 決定 (抗告審)/平成28年(ラ)第2102号)でも原審を支持する結果でした。

もし、父親と母親の立場が逆転していたとしたら、つまり母親が一方的に子を連れ去った(こちらのケースがより一般的と思われる)場合、連れ去られた父親の「監護権を著しく侵害する違法なもの」であり、「幼児である未成年者にとって過酷」と認めてもらえるでしょうか?
民法2条には、「個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない」と明記されています。

いろんな状況が考えられると思いますが、この事例では、子の連れ去りは(1)監護権の侵害、(2)未成年者の福祉に反する との家裁の判断を示した審判例として画期的と思います。この審判でも、母性優先の原則、継続性の原則は引用されていますが、上記(1)、(2)に付け加えてと書かれていますので、これらの原則よりも、監護権の侵害と未成年者の福祉を優先させた判断として画期的ではないでしょうか?

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審判(横浜家庭裁判所横須賀支部平成28年(家)第181号)全文はこちら。(出典:小松亀一法律事務所)
日弁連の文献はこちら(日弁連60年記念誌278頁 第2章「人権課題の取り組み」)。

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